☆読書録 1 『ドグラマグラ』
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言わずと知れ渡っている超カルト小説である。
文章ネタも久々に更新してみようと、何か書いてみようと思って、手軽なところで読書感想文。
いっこめに相応しい、昭和10年のサイコ・サスペンスの大怪作。
読む者は精神に異常をきたす、というふれこみは、カドカワ文庫版の表紙絵が遺憾なく表現している。
初めて読んだのはもう4、5年前になるが、その時には作中の資料編をナナメ読みしたため、印象は今ひとつだった。
話がいつまでたっても見えてこないから、とりあえず先を急いだら、そのまま最後まで行ってしまった、という感じであった。
某嬢と死体写真の話をしたときに思い出して、再読してみようと思ったのである。
そして再読して、これは、本当に参った。
やはり一息に読み進めるものではないので、少しずつ読んでいたのだが、ある日、徹夜明けの睡眠導入として読んで、
そのまま読みながら眠って、目が覚めたとき、何故か自分がキチガイ、いや、精神障害者であると信じ込んでしまっており、
十数分、真剣に今後のことを考えていた、のだ。
簡単にいえば寝ぼけていただけなのだが、前述の、読むと精神に異常をきたす、とはこういうことかもしらん。
その後は、さすがに寝る前には読まないことにした。あまりといえばあまりな体験で、正気に戻ってひとり苦笑い。
参考のためにその部分をいうと、「地球表面は狂人の一大開放治療場」「脳は物を考える所に非ず」「胎児の夢」
のくだりを読みながら、そうなった。是非、皆さんも試してほしい。
それにしても、かっこいいタイトルが並んだものだ。未読の人がこれを眺めたらどう思うか、聞いてみたい気がする。
ついでだが、これは文庫で読むより、でっかい『夢野久作全集4』のを読んだほうが雰囲気が出て、良い。
もうひとつついでに言うと、初読では今ひとつ、と書いたが、ちゃんと丁寧に読んだら、ワケも分かったし面白うございました、
という感じであった。相当あいだをあけて、ほとんど忘れてからの2回目であったことも良かったのかも知らん。
荒俣宏が言った、これを読まないと人生の半分を損している、というのは明らかにうそだが、
こういう一大奇書、というのは、独特の異様な雰囲気ごと、不気味で面白いなあ、と思ったことであった。